Archive for 2018.5

守るのも仕事。

2018.5.30
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会の一般会員になりました(略してフリーランス協会)。
申請から入会まで時間がかかるかと思っていたけれど、とても早い対応をしてくれました。
「入会して何が変わるの?」ですが、クライアントにとって意味があるのは、「賠償責任補償」と呼ばれるものでしょう。
適用は入会月の翌15日からだそうで。
クリエイティブ業での業務中の事故や情報ろうえい、納品物の欠損などに対しての補償は、法人事務所でも個人事務所でも、クライアントは不安なもの。
「一人でやっているとなおさら不安だよね」というのは、僕が会社にいた頃でも耳にしていた言葉です。
でも、法人でも個人でも一人で業務の大半を占めているのが多い、クリエイティブ業界。
ディレクターとデザイナーを分けていたりもしますが、ブレーンの仕事をしていたら、この人材が欠けるのは、クライアントにとっても痛いもの。
そういう意味でも、マイクロ法人でも入会できるというのは、いい制度だなぁ。
発注主も補償対象って、いい制度だなぁ。
クライアントを守るのも僕らの仕事ですからね。
「一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」

『最後の親鸞』を読んで。

2018.5.3

非僧非俗を通した親鸞。
中央に入らずに北陸から関東へ、妻子をもって畑を耕し、農民の手伝いをして生計を立てていた僧。
念仏も唱えない。
 
私たちで言えば非専非俗だろうか。
非技非拙とも言える。
クリエイティブディレクターが畑を耕す姿は滑稽に映っているだろう。
しかし、本当に真のものを見抜き、作ろうとするのならば、関係ないと思えることにも強くなるものだ(と思っている)。
ただ確実に言えるのは、専門家という名の城に籠っていると、技も思考も研ぎ澄まされるのではなく、狭く浅くなっていく。
料理人が靴を磨いたり、靴磨きの職人が写真を撮ったり、歌手がモーターレースに出場するのは、どんな机上の空論よりも実態のある話ができる。
 
これらは、効率的に正解を求め、怒るのを禁止し、泣くのを抑制し、にこにこすることを推奨し、何事も数字で正解を求める現代の風潮とは違うかもしれない。
とても遠回りのように見える道程だ。
そして、人間は喜怒哀楽があるから人間だ。
怒ってもいいし、泣いてもいい。
面白かったら、笑ってもいい。
遠回りも喜怒哀楽も、人間の仕事に必要なことだ。
 
最後の親鸞