Archive for 2012.7

忘れた色とこれからの色

2012.7.15

フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督『善き人のためのソナタ』を再び観ていた。制作の方も落ち着いてきたので、「良さそうな映画ないかな〜」と思って観たのだが、冒頭からデジャブが起きた。正確には以前観ていたことを忘れただけだったのだが……。そして同じように感動したし、おそらく同じ所で胸が熱くなったのだろう、そのシーンでも胸に込み上げるものがデジャブのようにあった。
 
記憶は忘れていくものだし、そうでなければ大変なのは重々承知なのだが、良いと感じた映画までも忘れているというのはどういうことだろうか。日々、制作をし、日々、感動をし続けた結果なのだろうか。美術でも広告でもリレイションシップでも、生産しすぎていたのかもしれない。
 
展示会などの半券は取っておいてあるが、それらを見返すと「あぁ〜、こんなのも観たな」と思い出すことがある。それだけ、日々忘れているのだ。自分がこの道で生きると決めたものでさえも、忘れるということが生じている。前意識下に収めていると言えば格好がつくが、それ(理論)で、胸の内に生じた寂しさは満たすことはできないのだ。
 
それでも制作は続き、職業的にも仕事的にも僕はものを創っている。一歩ずつだが先に進んでいる。大切な人といると心が和み、もう少しだけ生きたいと欲が生まれ、作品の種が生まれ、一緒に美味しいものが食べたいと思う。感情は色を増しているはずが、中庸の気持ちだ。この先、僕はどんな未来を創っていくのだろうか。自分が一番、楽しみなのだ。

レンダリングパワー

2012.7.12

フレームレートを統一させてからレンダリングの品質を上げて、、、約9時間、、、やんなきゃよかった。けれども、この失敗が明日の糧となるので、結局成功なのだ。10分程度の映像だが、PCのパワーが足りないので、時間を持て余す。故に、友人から借りた森見登美彦さんの小説を読み、読み、、、オニオンスープの雑炊と黒糖コーラという組み合わせで汗をかき、かき、、、夏がくる。

相手+挑戦

2012.7.4

アイディア、ラフ、道具……作品に必要なものが着々と集まり、揃ってきている。アイディアを形にするとき、手がよく動く。『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』にも登場するホームズとモリアーティのように、相手がいるというのは面白いものだ。たとえそれが人であっても、作品であっても、面白いのだ。そして、挑戦が混ざってくると一層、面白い。

昨日はありがとうございました。

2012.7.3

昨日、30歳の誕生日を向かえました。たくさんの方々にお祝いをしていただき、本当に嬉しかったです。7月2日は一年のちょうど真ん中なので、本日より2012年の下半期が始まります。これまで以上に良い作品を創ります。本当です。これからもよろしくお願い申し上げます。
 
 
エグチマサル