Archive for 2011

四季無常図について(草稿)

2011.4.9

 「行く河の・・・」と書いた鴨長明、「徒然なるままに・・・」と話した吉田兼好、次々と命が生まれては消えていく「古事記」、翳りという負の要素からプラスへと昇華させる日本人の特長を説いた「陰影礼賛」。旅や流転が内容に含まれていながら、その他の古典や近代書物を読んでも、いまいち釈然としなかったのには、無常観であるかどうかであった。無常感ではなく無常観であるということ、このことが重要であった。たかだか「感」と「観」という一文字の漢字の違いだけで、無常への態度が全く異なってくるのが、日本語の特徴である(もちろん先に出てきた「特長」も使い分けられるのも日本語の特徴である)。無常観に似た思想は他の国の思想や宗教、哲学、藝術など様々なジャンルにも出てくるし、日本の思想や特徴は源流を遡れば大陸思想に結びついたり、戦後以後の変革からは欧米の思想が混ざり、日本独自の本流というのは無いとも言える。しかし、思想ジャングルと化した現代世界において「美しい」と感じるものを受け取ると、そこに「日本」を見出してしまっていた。そして、見出した日本の匂いへの内省を進めると、必ず「無常観」という壁が現れるのだった。(つづく)

2011.4.4

ちょっと変えました。

http://www.maroon.dti.ne.jp/sdc/html/shikimujyo/index.html

しみじみ

2011.4.3

 今日はいくつかお誘い事があったが、全部キャンセルして(ごめんね)創作と英気を養っていた。作品は作者の鏡とはよく言うが、黒く、深く黒く、語らずに寄り添う部分になった。料理後、机の上が散らかっていたら純度の高いものは生まれないので、小物入れを1つにまとめ、友人の姉ちゃんの結婚式の時に、別の友人が作ってくれたブローチをグラスに差し、読書しながら昼寝。起床後、今までよりも丁寧に筋トレをし、現在に至る。これから肉を食う。考えながら動くのが最強なら、そうなるまでだ。刀を納める鞘が欲しいのなら、僕がそうなればいいし、研ぎ石が欲しいのならそうなればいい。2役でも3役でもなればいい、チームで動くときとそうでない時を使い分ければいいだけだ。けれど、これでまた独り身が長くなるなぁ。

膜に包まれた狂気のような夢

2011.4.2

 人生初の食中毒になり、一度の食中毒でここまで体力が落ちるものなのかと驚いた。驚いたのはそれ以外にもあり、昨年は胃炎で寝込んだが、今年は楽しんでいなかったのだ。やばい状況に慣れてしまっているのか、生来のものなのかは知らないが、僕はやばい状況になると楽しんでしまう性質がある。しかし、今年は苦しみ、寝込み、点滴を打っている間も、どこかで雑念が入ってくるのだ。去年から今年にかけて何かを失ったのか(変わったのか)、それとも徐々に失っていった(変わっていった)ものがこの段階で気付くに至ったのか・・・。それは、寝込んでいる間に見た夢の中でも生じ、夢の中では嗅覚がほとんど機能しなかったはずが、充分に機能したのだった。そして、度々見る夢の内容も平和とは言い難い行いをする自分がおり、そこでも享受というものは何もないのだ。何かを失ったのか、感覚が変わったのか・・・。人生がただ哀しみを積み重ねるものだとしたら、「哀しみ=哀しみ」としてしか捉えられないのなら、そこに深みは出てこないのではないだろうか。

当たり前の理由

2011.3.26

 何故、いまさら「作品を創るということ」という至極当たり前なことを書いたかというと、日本に疑問を持つからだ。それは震災前も震災後も変わらず、震災後は言動がわかりやすいので目につくという点で、書いたのかもしれない。

 震災直後は不安や苛立ちが東京を取り巻き、そんな状態は1週間近く続いたかと思えば、その状態に我慢が出来なかったのか、はたまた反動なのか「いつものように」と言いながらいつもはしないであろう作品を売ったお金を寄付したり、「がんばろう」と無闇矢鱈と言い放ったり、欲の塊の普段の姿を見たら安心したりと、日本人に疑問を抱いていた部分を露骨に見ることになっている。

 そして、このような時にしか生じない現象なのだから風化はするだろうし、今しか寄付や募金をしていない人達はすぐにしなくなるだろう。現に、遠い国のNZ地震のことは既に話題の外だし、シエラレオネなどの貧困国に寄付などをしているかというと、そんなことはない。

 作品を創るのなら作品で感動してもらって、勇気づけるということが私達の仕事のはずだし、もしも、今回のことから募金を始めた人達がいるのなら、これからも続けて欲しいのだ。「今」は今しかないが、「今」が続いて生活になるのだから。今回のことから考え始めるのは良いことだと思われるが、続けなければ、1つのブームとして終ってしまうのだ。


四季無常図のさわり部分