Archive for 2008.10

Free from ・・・

2008.10.13

宅急便のためにコンビニへ行き、『WORST』の21巻を立ち読みし(いい加減買え)、ふと『クロワッサン』という婦人誌が目に入ったのでパラパラと通読する。そのなかの、いしいしんじさんのコラムが好きで時たま読むようになったのだが、今回冒頭に、南方熊楠さんの名前が登場する。現在読んでいる『四十億年の私の「生命」ー生命誌と内発的発展論』という中村桂子さんと鶴見和子さんの対話ものの本にも度々登場する人でもある。この流れからして、僕が今日、『クロワッサン』を手にとったのは偶然ではないのだな、と気付く。知らないうちにアンテナがぴーんと立っていたのだろう。昨日、遅く起きた朝だったので朝食をとりながら『ゲゲゲの鬼太郎』を見ていると、鬼太郎はピーマンが嫌いだということを知った。

話を戻そう。その、いしいしんじさんのコラムを読んでいると、南方熊楠さんと熊野が関係あるらしいということを知り、帰宅後少し調べてみると、どうやら本当に関係があるようだ。Photographの人間なら熊野という言葉は一度は聞いたことがあるだろう。しかし、このようなところでも聞くとなると、舌打ちまじりの苦い気持ちになる。わかってはいるけれども、ある決められたサークル、完全なる宇宙の上からは逃れることができないし、ただその上にいるだけだということを感ぜざるを得ない。そのことを正の感情で纏い、心身と宇宙を繋げようとすることもあれば、やはり、負の気持ちを抱く時もあるものだ。I’m free from history ! from universe ! from society ! と叫びたくなるときもあるだろう? ということ。

それでも、「アプローチの仕方は間違ってはいないみたいだな」とちょっと嬉しくもあったのだった。

話は変わり、自分で始めた「エキシビションレポート」、略して「エキシポート」であるが、一言でいうと辛い。批評ではないだけまだ助かっているが、「学術的展覧会感想文」って・・・観れば観る程、書くものは増え、一枚あげればまた違う内容の一枚がやってくるけれども、一枚に必要な文字数は大学時代の「ブックレポート」よりかはだいぶ短いので、「もうちょっと追い込んでいこうかな」と思っている今日この頃。

Exhi-Port

2008.10.12

朝から作業場の整理をし、暗室仕様に戻す。するとけっこうスペースを確保することができて、けっこう驚く。今日で整理は大体終ったので、近々、新作に入ります。資料もまとまりそうで、「漸く進められるな」という確信と実感に満たされてきたのだ。動き始める時期を間違えると取り返すのがかなり大変なことになったり、二度とその作品と出会うことができなくなるので、時期は見極めなければならない。

その後、作品の一部を額装し、ダバダ火振りを頂く。栗焼酎は初めていただくもので、上品な甘みの後に清らかさが広がっていき、とても美味しい。やはり、お酒と食事は美味しくないとね、と一人で納得する。

文章や文字、言葉について人から尋ねられることが多いが、最近、「エキシビションレポート」、略して「エキシポート」というのを始めた。大学時代に「ブックレポート」という「学術的読書感想文」を講義の一環としてやらされており、それによって作家としても成長していたので、それの展覧会版、つまり、「学術的展覧会感想文」を始めたのである。批評ではないので、その相手を成長させるためのものではないが、洞察力と内観力が鍛えられるものであり、感想文とはいっているものの、論を構成していなければ成績は低く、また、ありきたりなアプローチでも成績は低かった、とても厳しいものだった記憶がある。先日のように展示をいくつか観た場合はとても辛いことになるのだが、おそらく新たな成長をもたらしてくれると少なからずの期待をもっている。辛いけれども。

18:21

2008.10.11

昨日は展示をいくつかと映画を1つ観ました。たしか『TOKYO!』という3つの短編から成る映画でした。その中の椅子になってしまうお話が一番面白かった。ちょっと座り心地は良くないかもしれないけれども、あのフォルム(特に脚の)が良かった。その後に行った沖縄料理屋があまり美味しくはなく、値段と釣り合っていない料理とお酒で気分が悪くなったのでした。

本日は午前中に創作と、連日続いている作品などの整理です。人はこういうのを身辺整理というのだろうか・・・はて?

KURI – SYOCHU

2008.10.6

今回の京都は完全に仕事だったので、休暇の要素は皆無でしたが、そこで出会う場所や人たちはとても刺激的でした。
京都に住んでいない、専門学校時代の人たちも展示に来て頂き、感謝でした。

焼酎ばっかり飲み、料理も全て美味しく、スーパーカルピスは懐かしい味でした。

そして、メインの生命誌研究館は期待以上の内容でとても勉強になり、次回作や自身の姿勢にかならず良い効果があるでしょう。

最終日、H夫妻と別れる際は泣きそうになり、お土産を食べているとやはり涙がでてくるのでした。

おしまい。

23:04

2008.10.2

荷造りを終え・・・たよなぁと思う。というのも遠出をする時は決まって忘れ物をして現地調達することが多い。今週、『アモーレス・ペロス』と『パルプ・フィクション』を観る。二つともビールと夕食をつまみながら観ていたけれど、『アモーレスー』の方は飲み食いしながらは止めとけばよかった。レンタル店の売り文句に「メキシコ版!パルプ・フィクション!」と書いてあったので二つとも借りたけれど、『ロック・ストック&トゥースモーキング・バレルス』とかじゃいかんのか?と思ったりもするが、速度やカット割りが遠いか。 隣でTVが流れてるけれども、「象ってすごいなぁ」と感心する。 映画の話で、先日のことですが、駐輪場にあるベンチに座っているおばちゃんと映画とデヴィット・ボウイとエルヴィス、ローリング・ストーンズらの話で盛り上がり、蒸かし芋をごちそうになる。映画といえば、幼い頃にばあちゃんと観ていたお昼ぐらいに放送される昔の映画たちがはじまりだと思われる。そして、『ゴッド・ファーザー』に出演していたマーロン・ブランドが幼心ながら感銘を受けていた。それからかどうかは忘れたが、以降、渋みのある俳優が好きで、小学生のうちからそんな渋味を求めていた。「縁側とお茶が似合う」だとか、「おじいちゃんみたい」といわれ、何か違うようにも思うが、まぁいいかとも思っている。渋味からはほど遠い、ふしだらさもけっこう好きだ。