デザインサラブレッド、デンマーク。

2019.11.28おすすめ, 日々のこと

困ったちゃん凜子。
って、誰やねん。
そんな感じで、今は疲れ切っています。
ちょっと愚痴っちゃいますが、失礼で阿呆なことが続くと、がくーんっときちゃいます。
怒る気力すらないというかね、「叱っても治らんな」みたいな諦めです。
「諦観は悟りだよ」なんて言われたら、「あー、はいはい」とスルーしちゃうでしょう。
そんぐらい、がくーんっと疲れ切りました。
 
とは言っても、こんな調子で最後まで読ませたら申し訳ないので、今読んでいる本の話をします。
今は『幸せってなんだっけ? 世界一幸福な国でのHugge(ヒュッゲ)な1年』という、デンマーク移住をしたイギリス人夫妻の著書を読んでいます。
 
タイトルにある通り、デンマークは幸福ランキングで世界一常連国です。
他にも、労働生産性の高さや、環境エネルギー、デザイン先進国、教育や福祉、レゴブロック、など話題に事欠きません。
ぼくは、ヴィルヘルム・ハンマースホイの絵が好きなので、その流れでデンマークのことを知りました。
だから、エッグチェアは記憶にあっても、それがデンマークデザイナーのアルネ・ヤコブセン作だと認識するよりも、ハンマースホイの方を先に覚えていたのです。
それよりも、先にレゴに触れていたんですけどね。
そして、仕事柄、労働生産性や幸福指数には敏感になるので、どうしてもデンマークのことが情報として入ってくるんです。
 
それで、今受けている英語の授業の宿題で、空想旅行の日程を書くことになったので、ぼくはデンマークを選び、ここぞとばかりに、デンマークかぶれになっています。
デニッシュパンって、デンマークではオーストリア人が作った「ヴィーナブレーズ(ウィーンのパン)」と呼ばれていて、過去、デンマークからアメリカに渡って、デニッシュと呼ばれるようになったとか。
そんで、「デンマークの〜」という単語は「Danish」、つまり、ダイニッシュやデイニッシュと聞こえるわけだ。
 
そんなトリビアを仕入れつつ、まだ読み始めたばかりなんですが、他にも仕事に役立つことを知りました。
デンマークデザインミュージアムの館長の話を要約すると、デンマークデザインの質の高さと、1920年代から政府主導で進められた文化政策の関連性は、デンマーク人は気づかないだろうと。
その理由は、生まれたときからハイレベルなデザインに囲まれているお陰で、デザインが意識下に内面化され、幼少期には質の良い生活をするためには美しいデザインが不可欠であると理解しているということ。
そして大人になれば、機能的で優れたデザインが組み合わされた質の高い空間が職場になるということ。
だから、美しいデザインと文化政策の関係性を、わざわざ理解する必要性を感じないだろうと。
 
な、なんなんだ、このサラブレッド感は。
国民全体がサラブレッドじゃないか。
かたや日本。
華美で貧乏くさい、ごちゃついた欲望まみれのデザインを依頼する人が多いのは、やはり国民性か。
もうね、読みながら開いた口が塞がらないってことを体験しています。

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