引き算のアイデア。

2019.7.23ビジネスの健康, 日々のこと

先日のアイデアの話、「1+1=3以上」と書いたが、他にも「2-1=3以上」もある。
前者の足し算は、主に伝統工芸系や職人系の企業に足りない考え方で、後者の引き算はIT系やベンチャー企業に足りない考え方であることが多い。
 
あれもこれも伝えすぎていて、何が強みなのか分からないとき、引き算のアイデアが必要になる。
情報処理の観点で言うと、人間は三つが限界だ。
たくさんある情報を、いくつかのグループに分けて伝わりやすくするのもいいし、伝える情報を強化するために、優先度の下がった情報を切り捨てることもいい。
そうやって、情報量を減らすことで、伝える内容に強度が増す。
 
グラフィックにおいても同じだ。
ここ4〜5年でロゴの複雑化が流行っているが、情報としてはシンプルな方が視認性は高い。
流行っているトーンを採用することで、「今」は目を引きやすいかもしれないが、流行りというのはそれだけ寿命も短いということ。
なので、サービスやプロダクトのロゴとしてなら、複雑なロゴを採用するのもありだが、企業ロゴで複雑なロゴを採用するのはやめた方がいい。
サービスやプロダクトなら、「リニューアル」「新発売」という売り方が可能になるが、企業のリブランディングを何度も行えば、目新しさよりも、足場の定まらない企業と思われるか、その都度、スタートアップ企業と思われる可能性があるからだ(ほとんどの企業が、新聞広告でリニューアルの挨拶をしていないから、この兆候は顕著に働く)。
シンプルな方が寿命が伸びることは、覚えておいた方がいい。
 
情報を減らして、伝える内容を強化すること。
シンプルな方が、情報の強度は上がること。
 
引き算のアイデアもお忘れなく。

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