何でもない絵の大切さ。

2019.12.23心の健康, 日々のこと

なぜ、病院に何でもない絵が必ず飾ってあるのか?
それは、何でもない絵だからだ。
真っ白な壁を眺めていると、見えないものが見えている人になってしまう。
何でもない絵は、どんな状態の人においても、視線を置きやすい。
だから、弱っている人が来る場所には、視線の置き場となるものがあると助かるのだ。
裸婦像でもダメだし、抽象画でもダメ。
肖像画もダメだし、達筆な書でもダメ。
子供の絵でもダメ。
何でもないから、いいんだ。
そういう絵が描ける人を、世の中はもっと大切にした方がいい。

これは絵だけではなく、たくさんのことに言える。
だが、下手な人が言い訳として使ってしまうから、言えなくなってしまうのだ。
だから、皆、自分がどれだけ凄いか、どれだけ立派なことをしているかの貢献度自慢になる。
実際は大したこともないのに、だ。

もっと、世の中は、何でもない絵を描ける人を、大事にした方がいい。
ちなみに、ぼくはそういう絵が下手だ。
だから、ぼくも大したことがない絵描きってこと。

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