何かをしたいと欲望を持っているのは誰か。
2019.12.14ビジネスの健康, 日々のこと昨日は「人間は素晴らしい生き物じゃないんだから、素晴らしいものや人と関わりを持っていないと、悪い奴になっちゃうんですよね。」と書きました。
ぼく自身、これについては度々思っていて、どれだけ優れた技能を持っていても、たいそうな成果を上げたとしても、人間の本質はロクでもないと思っています。
こう思っていると、色んなところでブレーキをかけられるのです。
現代では、「人のために、地球のために、考えられることをしよう」というのが流行になっているけれど、じゃあ、こう言っている人たちが事業をすると何をするか。
周囲の関係者たちに、低賃金(または無賃)で、長時間、働かせようとするわけです。
何かをしたいのは事業者なのに、銀行や資本会社から借金をすることもできないで、自分の都合のいいように他の人々を働かせます。
働かせる人の言い分は「働いている人は、自分の好きなことをやっているのだから、楽しそうですよ」と。
しかし、これを決めるのは、実際に働いている人です。
こういう現場を見ると、ネルソン・マンデラさんが、長い獄中を通して「私が我が運命の支配者、私が我が魂の指揮官なのだ」と言っていたのを読んだのを思い出すんですよね。
差別という思想で、他人を牢獄に入れるけれど、その人の魂までは支配できないぞ、と。
社会貢献主義という思想で、他人をひどく働かせても、その人の魂まではあなたのものじゃないぞ、と。
他人を働かせる人というのは、とても欲望が強いです。
いったい誰の欲望を叶えてもらっているのか。
ただ、こういう話をしても、「winwinでしょ」や「お互いさまでしょ」と返してくるので、どうやら当の本人はこれを悪気がなく強制しているようなのです。
つまり、それがこの人の本質です。
こういう人と会うと、人間にはロクでもない欲望が備わっていると思うし、自分も人間なんだからこの性質が備わっているんだろうと、気をつけようと思うんですよね。
何かをしたいと欲望を持っているのは誰か。