『DAYS』を薦める理由。

2019.11.26おすすめ, ビジネスの健康, 日々のこと

暗黙知に支配される人と、暗黙知を否定する人、実は同じ。
たしか、吉岡隆明さんの本だったと思うが「どんな職業でも10年続ければ食えるようになる」というのは、暗黙知を重ね、活用できるための年数でもある。
大学卒業を22歳だと仮定すると、その後10年間同じ職業を続けて、やっとそうなるということ。
転職を繰り返してしまった人が失うのは、職種の暗黙知がリセットされてしまうことだ。
転職する前と後の共通点を見つけ、その経験値を積み重ねることは、思っているほどたやすくはない。
そんなにみんな、したたかじゃないんだから。
まずは、自分が無能だということを十分理解すること。
『DAYS』の主人公が持っていることを、ぼくが出会う人々は持ち合わせていない。
彼がゴールを決めたときに、ベンチにいた彼の同級生が「報われて欲しかったんだ」と思っていたように、誰かに「報われてほしい」と願われる人が、この世の中でどれほどいるだろうか。
ぼくが出会った中で、仕事をやり過ぎている人の特徴は皆、「不安だ」と言う。
不安に駆られて、仕事をしてしまうと。
その気持ちはぼくも一緒だ。
「もっとよくできるんじゃないか」
「見落としているものがあるんじゃないか」
「見えていないイメージがあるんじゃないか」
自分を無能だと自覚することで、力をつけなきゃと駆られる。
すると、いつの間にか経験という暗黙知が積み重なっている。
毎日、この繰り返しだ。
写真を始めてから17年、デザインを始めてから13年。
まだまだ、この景色はおもしろい。

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