映画『イエスタデイ』を観てきた。

2019.10.23おすすめ, 心の健康, 日々のこと

『イエスタデイ』という、ビートルズの映画を観てきました。
ビートルズの映画と言っても、売れないシンガーソングライターの主人公が事故に遭って目が覚めたら、ビートルズが存在しなかった世界になっていた、という映画です。
だから、ビートルズの曲が流れても、本物のビートルズは出てこないのですが、とても優しく、とても愛情に満ち溢れている映画でした。
 
正直に言うと、ぼくはビートルズにドンハマりしたり、深く影響を受けた人ではないです。
ファンやにわかファンが「ポールが〜」「いや、ジョンが〜」と口角泡を飛ばす姿を見ても、なんのこっちゃ分からないのです。
けれど、曲を聴いて、気持ちがよくなります。
安心して聴けたり、楽しんだり。
そして、ビートルズでなくても深く影響を受けたものは、ぼくにもあります。
恋の辛さやハッピーさもあります。
主人公の後ろめたさと、リスペクトも。
これらが、全部報われる形で映画は進むことに、ぼくらは同時に救われます。
おっちゃんとおばちゃんが主人公に言った言葉が、ぼくらの言葉でもあります(観ればわかるから)。
 
突然、自分が深く影響を受けたものが、この世、いや、この歴史から忽然と消え、自分だけが知っている状況に陥ったら、自分だったらどうするか。
それは、感動したもの、感動させてくれるものが、存在を失うことでもあり、その喪失感って、想像しただけでも胸が締め付けられます。
もしも、それを体現させる力が自分になかったら、なんという苦しみか。
なんという孤独か。
もしも、これを体現させられる人が現れたのなら、なんという救いか。
とても深く考えさせられるとともに、主人公の立場でも、オーディエンスの立場でも、映画と同じ内容だったら、それはハッピーな世の中なんだと思いました。
 
本当に、ハッピーな物語と、ハッピーエンドを観させてもらいました。
すごい、いい映画。

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