間口を広げる考え方。

2019.10.2ビジネスの健康, 日々のこと

「あっ」って気づいたことがある。
ぼくがこれだけ「うつわの概念」や「間口を広げる考え方」を大事にしているのは、ニッチすぎる場所に、元々いたからだったのかもしれない。
その場所は、最近連続して書いている「アート」の業界なんだけど。
そこは、とても間口が狭く、うつわにしたら何も入らないような業界だ。
ギャラリーの入りにくさもあるだろうし、やっている人たちの意固地さも手伝って、とても狭くなっている。
日本の現代美術は予算もないから、スケール感もなく、弱者の自分を守るための作品になっていたり。
狭くなって、深くなればいいのかもしれないが、深くなることもなく、同じような言葉を使って遊んでいるだけになる。
だから、作品を作ることが悪いのではなくて、その業界と業界に染まった人がつまらない。
間口が狭く、うつわが小さければ、人が入る余白もないので、自ずと稼げない業界になる。
 
自分の名前が知られるようになる一方で、何も変わらない現実に「おかしいぞ」と思い始めてから、ぼくは業界と距離を取るようになった。
そして、世の中の売れている会社や、業界トップの会社、世界の土俵で闘えている会社と仕事をすることで、自分の考えややり方が間違っていなかったことを知る。
単純に、自分のいた場所が悪かったのだ。
これを肌で体験するにつれて、うつわの概念や間口を広げる考え方が、成長していった。
人がいなければ、何をやっても、苦しくなるだけ。
人が集まることで、価値に対して、報酬が払われるようになる。
それは、どこでも、誰でも、同じことだったのだ。
苦しい環境にいてよかったのは、工夫を覚えたこと。
間口を広げながら、人がお金を払える工夫を施していく。
人の役に立てているのだから、あの時飛び出して、よかったと思っている。

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