生産性の誤解。

2019.9.15ビジネスの健康, 日々のこと

生産性を否定する人の話にぼくが共感できないのは、生産性を下げながら、社会福祉の質を犠牲にしない手段を、言ってもらえたことがないからだ。
そもそも生産性とは、「質の高いものを、適切なコストをかけて提供し、適切な報酬を得る」ことで高まる。
そのため、生産性を高めようとすれば、「いいものを安く手にいれる」という発想にはならない。
けれども、生産性を否定する人は、「生産性=いいものを安く手にいれる」という前提に立っている。
だから、生産性にまつわることを否定しているのだが、皮肉にも、そういう人が経営者の企業では、「いいものを安く手に入れよう」としていたり、「いい人材を安く雇おう」としている。
そして、このような現場では、「聞こえのいい台詞」が飛び交うので、本来なら必要のないもので商品やサービスを売ろうとする。
よくあるのが、CSRやメセナ活動のバッジを使って、自社が素晴らしいことをやっていそうな鎧を身にまとったり。
社会貢献とか、ユーザーファーストとかを声高に言っているのも同じ。
そういうことせずに、提供する商品やサービスの評判が良く、話題になり、インタビューを受けたら、実は三方よしの企業だった、という方が、広め方としては真っ当な順序だ。
法人というのは、そもそも人々のためにあるものなんだから、敢えて宣言する必要なんてないんだ。

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