代表とは。

2019.8.22ビジネスの健康, 日々のこと

デザインという仕事をしていると経営者である代表と会うことが多いが、代表の認識を間違えている人がたまにいる。
法人は人であって人ではないことは、学生の頃、誰しも習っただろう。
法人である株式会社とは、法律で人として認識されるが、株式によって物として所有される。
つまり、人と物の両方の性質があるのが法人だ。
だが、人として認識されるけれど、人のような機能は持ち合わせていない。
打合せをしたり、予算の使い道を決定したりといった言動能力がない。
この機能を肩代わりするのが、代表権を持つ人だ。
いわゆる、社長と呼ばれる人だ。
だから、社長というのは自分(社長)の意思で決定したり、動いたりしているつもりかもしれないが、実は、法人ができないことを肩代わりしているにすぎない。
そして、社員と思われている人は雇用契約を結ぶ、外の人だ。
本来、契約というのは社外の人と結ぶものなので、従業員というのは外の人なのだ。
なので、業務委託契約を結ぶ、ぼくら外の人と変わらない。
本来の意味で、社員というのは、株式を保有する株主のことを指す。
だから、従業員のミスのときに言われる「社員のミス」は、本来ならばありえない。
社員のミスと言っているのは、法人としての会社のミスであって、ミスをするのは言動能力のある代表者だ。
だから、すべてのミスは会社のミスであり、代表者のミスになる。
しかし、これを分かっていない人がけっこう多い。
分かっていないと、社長が他責をしたり、自分の意思でやりたいことを決定できると思ってしまう。
そういう人は、個人事業主となって、経営者=所有者という立ち位置になった方がいい。

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