学生のタイミング。

2019.7.8ビジネスの健康, 日々のこと

学生へのアドバイスをひとつ挙げるのなら、「友人と何か活動をしていて、将来、それを仕事にしようと思っているのなら、今のうちに起業した方がいい」ということだろう。
起業したところで、仕事があるかどうか、仕事になるかどうかは分からない。
だが、これについては、どの仕事、どのタイミングにおいても同じことが言える。
 
同じではないのは、「成長後の姿」だ。
 
当時、一緒に活動をしていた友人たちの現在の作品を見ても、当時思い描いていた成長の姿を見ることは難しい。
それは相手も同じことなのかもしれない。
当時は、友人であり、仲間でもあった関係が、今では友人という関係に収まり、仲間として仕事をするには、物足りなさを感じるだろうと予測がついてしまうのだ。
それぞれの成長を夢見て一旦離れ離れになった間に、「依頼すること」を覚えてしまったのだ。
思い描いたものを実現するために、足りないピースがあるのなら、実現出来そうな人や企業に依頼をすればいい。
これを覚えた後では、青春時代を共に過ごしたというだけでは、自分を納得させるにはあまりにも弱すぎる口実なのだ。
 
人生は自分の思いも寄らないことが起きて、予想していた将来と異なることが起きるものだが、こればっかりは「目測を誤った」と思っている。
自分が写真家になることも、再独立することも、それを始めた当初はその道を選ぶとは思ってもいなかったが、その都度、「まあいっか」と納得していた。
だが、一緒に活動していた友人たちと、「また会おう」と離れ離れになった後に待ち受けていた姿には、「ああ、やっちまった」と思った。
成長の過程で、「ライスワーク」と「ライフワーク」のバランス、「業務」と「使命」のバランスが大きく隔たってしまい、同じ熱量や同じ言葉で会話をすることができないのだ。
そして、このバランスの隔たりを、取り返すほどではないことに「なってしまっていた」ことに、自分の至らなさと寂しさを感じるようになる。
  
だから、学生同士で活動をしていて、将来も同じことを見据えているのなら、このタイミングで一緒に起業しなきゃ、違う人を選ぶことになる、とだけ言っておく。

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