『しらずしらず』を読んでいる。

2019.6.27おすすめ, ビジネスの健康, 日々のこと

まだ途中だが、『しらずしらず』という本を読んでいる。
原著はアメリカの本で、「人の選択には無意識が作用している」という内容なんだけど、「適切なフォントの選び方と整えられた文字組の方が選択されやすい」という、「流暢さ効果」のデータは多くの企業が参考にした方がいいだろう。
だから、チラシ一枚、バナー一枚、名刺一枚から、手を抜いちゃいかんぜよ。
 
チェックのときに「素人っぽいね」と言うことが度々あるが、若手の成長の第一歩は、ここの線引きが身につくかどうかにかかっている。
年鑑なんかをすべて分解して、トレースするのが、一番成長できる。
デザインを教えるときに、全員にやらせていること。
部活っぽく言うと「デザインの走り込み」。
だから、少なくとも三年間はやらせる。
 
そして、購買行動における「偶然」や「運」と言っていたことが、無意識の総体とも言えるなと思った。
あれ? 大学時代に習ったことに立ち返っているな。
ああ、そういうことか。
特にここ数年「江口さんの言った通りになった」と言われることが増えているが、「詳しく説明すると嘘っぽくなるけれど、たぶんこうなりますよ」と言った曖昧なことを覚えていてくれたクライアントは凄い。
長い付き合い、短い付き合いになる違いは、こういったことを覚えてくれているかどうかな気がしている。
 
直感を働かせるには、説明しきったらダメだ。
そのためには、言葉の力を信じて、事前に内省で言葉を出し尽くさなきゃならない。
ぼくらが耐えなきゃいけないのは、説明しきらない孤独だ。
早く楽になろうとしちゃ届かない。
いいものを、作りたいだろ?
売上をあげて、信じてくれた依頼人や社会に貢献したいだろ?
歴史をアッと言わせたいだろ?
こうやって自分を鼓舞して、無意識の直感を鍛えていく。
それが、今のぼくに繋がっている。
 

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