縁を切る選択肢。

2018.11.22ビジネスの健康, 日々のこと

不自由について。
この仕事をしていると「バカな返事を受けたくないから納期ギリギリに渡す」という話を聞く。
気持ちは分からなくはないが、返事がバカらしいと思ったのなら、縁を切ればいい。
バカな返事をするのは「知らないだけ」という可能性が多いにある。
(これを逆手にとる本当の阿呆も世の中にはいる)
 
そもそも、知識と技術に大きな隔たりがあるから、職業倫理をぼくたちは自分に課し、信任関係を築くのが専門家と依頼人の関係だ。
なので、縁を切るのは最終手段にして、バカな返事をする相手だと思ったのなら、教えればいい。
教えても改善されないのなら、教え方を変えるか、縁を切ればいい。
この選択を繰り返していけば、縁が続くほど、相手との関係はいいものになる。
不思議なものだ。
 
大事なのは、いつでも縁を切れる選択肢を持っておくということだ。
とは言っても、デザイン事務所に勤めていた頃は、ぼくもこの選択肢を持っていなかった。
勤めていた頃の人たちがこれを読んだら「お前ほど仕事を選んでいたやつはいない」と、石が飛んできそうだ。
社内でも治外法権だったのは自分でも認めるが、そんなぼくでも選択の自由はなかったと感じていたのだから、他の人たちの思うところは大変なものだろう。
 
選択できないのは自由がないこと、不自由だということだ。
独立の理由って、これかもなぁと今更ながら思いつつ、力をつけるためにすげぇ働いたからね。
 
そんなわけで、ぼくは納期をかなり余裕につけている。
依頼人が慌てていても、遅れたところで死ぬわけじゃない、とさえ考えている。
でもぼくは遅れない。
これが不思議。
 
縁を切る選択肢を持つと、教えることをなかなか頑張るものだ。
そして、人からもよく言われるが、ぼくは自分から縁を切ることはほとんどないし、縁が続く人たちとの関係性は、けっこういいと自慢できる。

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