考え方が古いのか?

2013.2.2日々のこと

「伝統工芸や老舗を残す」ということを聞く。それはそれで素晴らしいことだと思うが、「アートやアーティストを残す」ということは聞かない。「お金に余裕が出来たら買いたいんだよね」という台詞を聞くが、合コンに行ったり、旅行に行ったりするお金はあるようだ。
 
お金を貯めて高価な物を買ったり、敷居の高い料理店に行くなどということをしたことがないのだろう。何でも微銭を毎月払えば手に入ると思っているのかもしれない。しかし、そういう人々の方がお金が相対的な価値ではなく、絶対的な価値があると疑っていないように見える。譲歩した言い方をすれば、育ち、育てられ方、愛でる感覚、言葉の威力の感覚が違うのだろう。聞き流す言葉が増えるのも経験からきているな、と思うようになった。
 
「○○に余裕が〜」なんて口走る人達がターゲットになることはなく、ターゲットにならないということは相手にしないということなのだから、わざわざ「○○に余裕が~」なんて言わなくていいのにと思ってしまう意地悪心……。
 
お客が顧客となり、家族ぐるみの仲になるように、好きなことを仕事にしてしまったら、そこで良い関係にならずにどうして率先して相手ができようか。職能以外の場所で持ちつ持たれつの間柄になるには、その場所での能力が必要になるが、それすらも理解できないから、都合の良い言葉を並べるのではないのか?

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