地球を作る

2012.5.4日々のこと

「地球を作りたい」と最近から今日まで思っていた。そもそもの発端は、長く考えていた「子どもたちに美しい空気と美しい大地を残したい」というところから、「じゃあ、どうすんべ?」となったところからだ。残念ながら、僕は何かをするときに「作る」ということを含めてしまう性質である(美術でもクライアントワークスでもそれが職業になったのだからラッキーでもあるわけだが)。
 
つまり、美しい空気と大地を残したいというところから、地球を作りたいという結論に至ったわけだが、ここからが難しい……地球を作るって何だ?
 
おそらく僕が望んでいるのは、物質としての地球をそのまま同じように作るのではない。同様に、火星移住計画やガンダムのコロニーとかって話とも違う。僕が思っていた地球を作るというのは、人が、生命が幸せになる方法だ。幸せになるためには、まずは土壌が豊かではなきゃいけないだろうと、環境が感覚に及ぼす影響というのは計り知れないものがあるだろう。じゃあ、環境があればいいのか? といったら、それだけでは何かが足りないような気がする。つまり、「感動」だ。
 
僕は人殺しと人殺しにならない人の違いを考えるときに、「感動の量」の違いだと言っている。どんな小さいことでも感動を積み重ねていけば、いつの間にか人は丸くなっていると考えているからだ。「今日は曇りだなー、お肌が潤うなー」とか、「あの人の笑顔は素敵だなー」とか。そんなことでいちいち心が豊かになっていったら、人を殺している余裕なんてないまま時間が満たされていくはずだ。そして、人に優しくされたりなんかしちゃったら、はんぱない感動だろう。そうこうしている内に人は丸くなり、いつの間にか別の誰かに挨拶をしちゃったり、クッキーをわけちゃったり、荷物を運んじゃったりと優しくしちゃっている。しかも、本人が気付かない内にだ。すると、また別の誰かは優しくされちゃったりしたもんだから、また別の誰かや誰かに……こんな風に優しさは連鎖していく。そこには感動があるからだと思い、感動は誰かと共有したくなる性質を持っていると思うからだ。心が豊かになってくると部屋をきれいにしたくなったり、きれいにした部屋には素敵な友人達を呼びたくなるような。畢竟、感動したことで心が豊かになっていけば、土壌を美しくしたくなるのではないだろうか。
 
これをはじめの問い「地球を作るって何だ?」ということに当てはめていくと、人に感動を伝えていくってことになる。この問いを考えるために(それ以外にも理由はあるけれど)、6月は仕事をしないように画策していたのだが、「あれ? 作品をつくって人と話している今と変わんなくね?」ということに気付いたのだった。ということは、6月も仕事しているのか??? あれれ???

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