「誘い」と「お願い」と「依頼」。

2019.10.5ビジネスの健康, 日々のこと

「誘い」と「お願い」の違いは、似ているようでまったく違う。
さらに、「誘い」の場合でも「遊びの誘い」と「仕事に関わる誘い」では、アプローチのマナーは変わる。
「仕事に関わる誘い」で大事なのは、誘う相手のことを考えてから誘うことだ。
特に考えなければならないのは、相手が払うことになるコストや、背負うことになるリスクである。
遊びであればそこまで考える必要はないが、仕事に結びつくことで人を誘う場合は、相手のことを考えてから誘っているのか、何も考えずに誘っているのか、誘われた方は分かるものだ。
相手のことを大して考えていない場合、誘う方は、自分の都合のいい解釈しかしていないことが多い。
この場合、誘いは失敗する。
 
自分の都合で人を動かせるのは、「お願い」だ。
「お願い」とは、自分が誰か他の人に、何かしてくれるように依頼することだ。
つまり、「お願い」とは「依頼」なのだ。
依頼は、依頼者が、自分の都合のいいように依頼するが、その代わりに相手へ報酬を支払う。
自分の都合が大きければ大きいほど、支払う報酬額も増える。
そうじゃないと、引き受けてもらえないか、対応が悪くなる。
「お願いしても動いてくれない」ということが起きるのは、十分な報酬を明示していないか、支払っていないからだ。
報酬を支払う依頼でもこうなのだから、報酬の概念がない「誘い」で、自分の都合のいいように話をしていたら、誰も協力しないのは明白だ。
 
だから、まずは働きかける相手の都合を考えてから、「誘い」なのか「お願い(依頼)」なのかを判断すること。
その判断をしてから、相手に働きかけると、相手も動きやすくなる。
これはビジネスの現場だけの話ではなく、人間の営み全般の話だ。

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