小さな能力の方が大事。

2019.8.1ビジネスの健康, 日々のこと

能力とは何だろうか、と考えている。
スキルと呼ぶことの方が多くなっているかもしれないが、果たして、スキルの範囲だけが能力なのだろうか。
仕事で評価してもらうことは、スキルとしての能力だ。
「自分はこの仕事に向いていない」というのも、そのスキルがないと言っているようなものだ。
何よりも、スキルとしての能力は分かりやすい。
〇〇ができる、〇〇の能力が高いと言われるときの〇〇に該当する。
最近では、やり通す力のことも何か名前がついて、スキルになっている。
 
だが、そういったスキルと呼ばれる能力だけで、仕事は成り立っていないだろう。
ぼくが大事だと思っているのは、スキルと呼ばれるような目立つ能力ではなくて、小さな能力の方だ。
掃除をすること、食器を磨くこと、道具の手入れをすること、ちょっと気が効くと言われるようなこと、そんな評価にならないようなことができる能力の方が大事だと思っている。
実際に、こういった小さな能力を積み重ねると、仕事で役立つ能力が身についたりする。
仕事ができる、と言われるような人が、試しに挙げたこれらのことを、無下にしている姿は想像できない。
 
だから、「自分は〇〇に向いていない」と言って仕事を辞める人は、何を仕事にしても、うだつは上がらない気がしている。
向いている向いていないの前に、目の前の仕事を、丁寧に手入れをするように扱っていないわけだから。
ぼくのところに転職相談に来る人は、結構この言葉を言っているが、その人のことを雇いたくなったり、何か仕事を紹介しようという気にさせる才能を持っているとは感じない。
企業での評価軸を作るときに、こういったことが評価に結びつくことはできないだろうか。
いや、評価になると思うと、人はスキルにしちゃいそうだから、なんとなしに「いい人だよね」と言われる評価を聞き流さないということだろうか。

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