積み重ねは打率。

2019.7.30日々のこと

同じ時間を過ごしてきた人同士が、その後、全然違う状態になるというのは、珍しいことではないだろう。
同じ幼稚園、同じ小学校、同じ中学校、同じ高校、同じ大学、同じ会社……同じ〇〇を挙げようと思えば、ある程度は挙げられる。
全部が同じところに行っていたというのは珍しいかもしれないが、六年間や三年間、同じ環境で過ごしていただけでも十分な気がしている。
それでも、別々の岐路を選び、選んだ結果の積み重ねで、同じ環境で育った人でも全然異なる人生になる。
 
「積み重ね」というのは、「打率」とも言い換えることができるだろう。
選んだ結果だけで決まるのなら、本塁打を狙うしかなくなるが、選んだ結果の積み重ねなら打率を上げていくようなものだ。
そうやって考えてみると、日常のことや仕事のことを、ヒットやアウトで考えてみるといいかもしれない。
 
掃除をしないでホコリやゴミを溜め込むのはアウト。
仕事を休むのはアウト。
陰口を言うのはアウト。
助けを求めるだけはアウト。
 
掃除をするのはヒット。
コツコツ仕事をするのはヒット。
感謝をするのはヒット。
人を助けるのはヒット。
 
毎日、ヒットしか出さないってことはないだろう。
体調が優れず、仕事をしても仕事仲間に迷惑をかける日は、仕事を休んだ方がいい。
こういう場合は、どちらにせよ、アウトなのは変わらないが、早く体調を回復して打率を上げるしかない。
それでも、アウトを減らすことはできるはずだ。
たとえば、疲れ切って掃除ができないとしても、不満や陰口を言うことは絶対にしないとか。
仕事をやっていなくても、その間、仕事につながるような努力をしているとか。
全人類を助けることはできなくても、席をゆずるとか、荷物を持ってあげるとか、落とし物を届けるとかはできるんじゃないだろうか。
自分がお客だとしても、お店の人にお礼を言うこともできる。
一緒にいる相手を不快にさせないように、身支度を整えたり、不潔にならないようにしておくとか。
こうやって、ちょっとずつ人生の打率を上げていくことが、人生をよくすることにつながるような気がしている。
 
少なくとも、ぼくのような生き方で、仕事の依頼がきて、美味しいご飯を食べていられるのは、こういう小さなヒットの積み重ねをやってきたからじゃないだろうか。

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