写真のリアリティ。

2019.7.14ビジネスの健康, 日々のこと

ちょっと話す機会が続いたので、今日は「いい写真の撮り方」について。
 
ブツ撮りでもポートレートでも、「リアリティ」が重要だ。
フィクションを撮影するときには、フィクションとしてのリアリティ。
現実にあるものとして撮影するときには、現実としてのリアリティ。
 
人間は、作り笑いを直感的に見分けられるように、リアリティのない写真はバレる。
撮影者やクライアントは、自分にとって都合のいいように解釈するから、直感的に見破る能力が鈍っている。
だから、撮影者がディレクションも務める場合は、「嘘になっていないか」を常に気をつける。
よく「客観的に見る」と言われるが、この言い方は、聞こえがいい誘惑に甘やかされる傾向がある。
認知の部分をちょっとでも学べば、すべてが主観であり、どれだけデータを用いても、客観などないことがわかる。
「客観的に自分を見る」などと、それらしい言葉は言わなくていい。
どれだけ意地悪く、自分のクリエイティブを見る事ができるかだ。
撮影している自分と、意地悪に見ている自分、両方を瞬時に切り替えること。
 
脱線してしまったが、「写真のリアリティ」って言うぐらいだから、写真と現実の見え方は違うもの。
だから、意識しないで、ありのままの気持ちで撮影すると、撮っている本人は気持ちがいいかもしれないが、写真としてはリアリティがまったくなくなる。
たとえば、ガラスなどの映り込みが気になるのは、写真にしたときであって、現実のときに気にする映り込みは、ガラスを鏡のように使って、自分を見ちゃうときぐらいだろう。
自分以外の映り込みは見た記憶すらないのに、写真では自分以外のものが映り込む。
だから、ガラスなどを撮影するときには、映り込みがないように撮影しないと、写真になったときにリアリティがなくなる。
他にも色々あるが、現実の見え方と写真のリアリティの違いに気をつけないと、他の人が見た時に「いい写真」とは思われない。

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