理由をでっち上げるのが新人。

2019.7.11ビジネスの健康, 日々のこと

新人と経験者の違いをひとつ挙げると、何かしたときの「理由」があるかないかだろう。
たとえば、学生や新人のデザイナーに講評するときに、このデザインにした理由を聞いたところで、ロクな理由は返ってこない。
取り繕った言葉、それらしい言葉が並べられるだけであり、講評する側は「そんなんじゃわざわざ作る理由もないのになあ」と思いながらも、一応期待も込めて質問をしているのだ。
 
学生や新人から取り繕った理由しか出てこないのは、質問されてから理由をでっち上げているからだ。
そのため、質問を重ねていくと、ボロが出る。
もちろん、彼らとて考えていないわけではない。
しかし、想像する範囲が狭すぎるのだ。
だから、講評者から「もっと考えろ」と説教される。
経験値が足りないのだから、想像する範囲が狭いのは仕方がなく、こういった説教は理不尽になる。
講評者が伝えようとしているのは、「いいデザインになっていないのは、取り繕った態度がそもそも問題なんだ」ということだろう。
いいデザインになっていれば、理由など聞かなくてもいいものだ。
 
いま企業には正直であることが求められている。
それは世の中全体がそういう動きになっているとも言い過ぎではない。
正直が求められる世の中で、「でっち上げ」を癖にしてはやっていけないよ、という経験者のお節介もあるのだろう。

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