信任できる人。

2019.1.9心の健康, 日々のこと

特徴的なフレーズに心を動かされる時があります。
先日、歯医者に行った時の話です。
 
歯の治療をしたことがある人なら、なんとなく想像できるでしょうが、歯型をとるわけです。
通常なのか知らないけれど、歯型をとるときに今までぼくが受けてきたのは、金属でできた大きめのマウスピースのようなものに溶剤を詰めたものを口の中に入れられて数分待まちます。
ただただ流れ作業のように、当たり前のごとく、口の中にムズッと入れられます。
その時にだいたい、「冷たいものが入ります」と言われたり、作業的なことを促されるだけです。
これが、「今まで」ぼくが受けてきた歯型とりです。
 
それが、今回は違いました。
やることは変わらないのですが、歯科助手の方から投げかけられる言葉が違いました。
 
「そばにおります」
 
一瞬、聞き間違いかとも思ったのですが、何度か歯型を取るうちに聞き間違いじゃないことを確信しました。
歯科治療でぼくら患者は、仰向けで口の中に色々入れられて、いわば無防備の状態になります。
口を水でゆすげば、いつでたのか分からない血が出ていたり、自分にも自分の周りでも何が起きているのか、よく分からない状態です。
 
歯科治療というのは、そういうものだと思っていましたが、今回、違うことに気がつきました。
その方はそれまでも、真面目に仕事をする言葉選びをしていると思っていたのですが、ぼくら患者の不安を減らし、安心感を与えようとしてくれているのだと感じました。
視界から離れるときには「後ろにいます」と言ってくれたり、ちゃんと状況を説明してくれる安心感があります。
 
たったひとことと言えばそうなのですが、その人を信じて、この身を任せようと思える「信任」を年始早々に体験しました。

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