デザインを語ること。

2018.10.27ビジネスの健康, 日々のこと

いま資料を作っているのですが、ぼくが資料を作るときは決まって「知らない人に知ってもらった方がいいとき」です。
 
たとえば、「デザイン経営宣言」なるものをはじめ、いま巷ではデザインはビジネスに役立つものとして思われているでしょう。
けれど、そう思っている人たちが、デザインについて何を知っているかというと、何も知らないのが現状です。
最近では、デザイナーではない人がデザインについて語っているせいもあって、デザインの誤解は加速するばかりです。
 
だから、最低限の正解をレクチャーする資料を作っては、新規の依頼人にはまずは受講してもらうことにしているのです。
その資料のバージョンアップを図っているところです。
「最低限の正解」としているのは、ぼくも含めて、考える仕事までしているディレクターと呼ばれる人たちなら、言葉は違えど似たような認識をしているという程度にとどめているためです。
 
それ以上先のことになると、十人十色となり、ぼくの特色、誰かの特色がどうしても漏れ出てしまいます。
この特色は、仕事を進めていく上では仕方のないことですが、同じ現場にディレクターが何人も存在しないように、はじめの一歩にあたる人が持つべきものではないからです。
そうしないから、デザインの誤解が生まれるのです。
つくるばかりが仕事ではないですが、つくれない人(つくらなくなった人)がデザインを語るのは、とても危険な行為です。

コメントを書く