PDCAの弊害。

2018.7.21ビジネスの健康, 日々のこと

いくつかの場所でデザインを教えていて、ふとしたことに気がつきました。
数年前からビジネスの方法で当たり前になりつつある「すばやい回転」にも弊害があるということです。
 
PDCAだとか、デザイン思考だとか、アジャイル開発などのような、すばやく試行錯誤を繰り返すビジネス手法やチャットの導入とかね、こういったすばやさの悪い点もちゃんとあると思ったのです。
これらの手法を推進している会社ほど、あまりにも外部と認識がすり合っていない。
 
本当のクリエイティブからは、ほど遠いやり方だなぁとは長く感じていたのですが(現に最近のクリエイティブってどれも似ていますよね)、自分よりも若い人を育てるときにも、急がせすぎてしまって、吸収できていないことの方が多いとわかりました。
そのため、結局は自主練を必要とするんです。
 
ワールドカップの影響もあって、サッカーの練習に喩えているのですが、ダイレクトパスの練習の前に、トラップパスの練習があります。
相手からパスを受けたら、トラップしてボールの動きを止めて、相手の足元に確実にパスを返す。
この練習ができなければ、受けたパスをそのまま相手に送り返す、ダイレクトパスの練習には進みません。
 
チャットのやりとりで多くのことを済まそうとしたり、すばやく回転させようとすると、どうしても雑になります。
じゃあすべてを社内でやろうとすると、外部との連携はますます困難になります。
確実に相手に返すことができないまま、すばやさを求めてもできないことが大きくなるのです。
 
これはどこも同じことが言えそうなので、ヒトの成長には必ずモノゴトがあるってことですねー。

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