道楽かもね

2013.3.16日々のこと

ここ数日何をしていたかというと、欧文組版をひたすらしていた。芸大や美大を出ていないので今まで僕は、良いと感じたものを分解して共通するルールを発見したり、歴史を調べた後に自分でも組んでみるという作業を繰り返しては技術と感覚を上げてきた。そしてこの度、何となくわかっていた事柄を骨太に繋げるために、基礎的な作業をひたすらしていた。おかげで(ほとんど合っていたが)不確かなルールが確実になり、もっと良い気の利かせ方が出来そうだ。
 
その中で、『欧文組版 組版の基礎とマナー』を読んでいたら「タイポグラフィは思いやり」というフレーズが出てきて、ひどく感服した。
 
技術と感覚の向上の工程を先述したが、人のために思いついたことをやっているときの向上が一番多く、高かったことに気が付いた。僕は仕事人間だが、それもこれも仕事の内容が「物を作る」ことだからだ。元来、僕は面倒臭がりな性格だが、「○○のため」に動けるのは物を作れる——つまり、僕にとっての道楽があるからだ。鬼ごっこで駆けても胸が苦しくても辛くないのと同じように、物を作るのは肉体を酷使されるけれど辛くはない。物が出来ていく=美しくなっていく過程を作れる。これ以上の興奮はないし、その先に美味い酒、美味いご飯、温かいお風呂、友人や家族がいれば幸せだよね〜。

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