気持ちが晴れる映画

2013.2.6日々のこと

『アーティスト』(監督:ミシェル・アザナヴィシウス)を観た。言わずと知れた昨年度のオスカーを受賞した作品であり、モノクロ・サイレント映画のように撮られている。
 
もちろん、そういった表面部分も重要だが、それ以上に監督達の映画好きというのが伝わってくる。極少量の字幕でも俳優の演技と音楽によって物語も心情も伝わる。サイレントからトーキー(音声映画)に時代が移り行くまさにその瞬間にいる主人公のこだわり、主人公を救いたい周囲の人々(犬)、その全てに熱量とfunがあった。
 
「整合性がとれていない」というのは映画や写真が批評される際によく聞かれるが、そんなものは伝えたい内容を適切な形で表出することと何ら関係がない。大事なのは、その作品の性質を濁らせないことである。その媒体のことを心底好きな人の作品っていうのは、このことがよくわかっているように思われ、観ているとこっちも気持ちが晴れてくるんだ。
 
それにね、この作品の良い所はただサイレントの手法をなぞるだけではなく、絵がきれい。調べてみたら、カラーで撮影してポスプロの段階でモノクロにしているんだって。つまり、モノクロに込められた色情報が豊かなんです。だからフレームレートが低くても、一枚の絵の魅力があるんですよ(それだけじゃないけれど)。
 
うん、良い映画を観たな〜。

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