要に還る

2012.7.27日々のこと

ふと、今回のプロジェクションは面白いな、と思った。今までのように、建物内で展示を行えば、その会場は人工物であるために、会場の作り手の「気持ち」や「どんな狙いで建造したのか」、「企画意図」を考えていけば、展示する作品を活かす方法は自ずと見つかり、そこから導き出されるシミュレーション通りに進めていけば、搬入日のささいな調整だけで上手いこと展示は完成する。そして、これを繰り返していけば自ずと作家としてのキャリアは積み重ねられ、鋳型は安心感を生み、気付かずに怠慢を歩んでいる。
 
上記のことが通用しないということは、失敗するかもしれないということであり、「どうしたら上手く進むだろう」かと当初は不安が先行していた。しかし、今は「面白いな」と思い、自然に還ることや、受け入れること、一人で耕すということを楽しんでいる。
 
蜂がやってきても、こちらが何もしなければ勝手に去っていくし、フナムシもこちらを取って食おうとしているわけではない。彼らの動きを読み、遮らないように導いていけば、共生はできるはずだ。
 
だいぶ前にもこんなことを考えていたはずだが、そうだとすればいつ忘れていったのだろうか。まぁ、いっか、その都度気付いていけば。おそらく、繰り返す度にバージョンアップしているはずだ。八の字(8=∞)の中心である要に還っているのだろう。

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