マル秘展に行ってきた。

2020.1.24おすすめ, 初心者のためのデザイン心理

21_21デザインサイトで開催中の「㊙展 めったに見られないデザイナー達の原画」に行ってきました。
基本的に、デザインという仕事は、完成されたものだけが世の中に出回るのですが、完成形になる前の原画が展示されています。
日本に住んでいたら、一度は目にしたことがあるような仕事の数々。
その仕事の胎児にあたる原画が並んでいます。
 
色んな仕事があるし、色んなやり方がありましたが、ひとつ、共通して言えるのは「目の解像度の高さ」です。
目の前に起きていることを掴み取る解像度、想像上に広がる景色を見る解像度、目の前に現すときの解像度、説明された人の反応を予測したり、受け取るときの解像度。
これらすべてに「目」が関わっているのですが、この「目」の解像度が極めて高いです。
こういった共通項を見つけるのには、いい展示会でした。
 
ひとつだけ物足りなく感じたのは、ひとりひとりを知るのには、その人を特集した書籍を見た方がいいと感じたこと。
何人か、影響を受けた人がいたけれど、その人たちについては、ちょっと物足りなかったんです。
違う発見もあったけれど、もっと「動き」たかった。
 
こうやって考えると、展示会というのは体験の場であって、咀嚼とは違う満足が必要なんでしょう。
まだ展示をしていた頃、「展示はライブだ」と言っていたことを思い出しました。
ちょっと恥ずかしいですけどね。
けれど、若く生意気な自分が言っていたことは、あながち間違ってはいなかったようです。
子どもが立って好奇心が刺激されて動き回るように、展示会というのは好奇心をくすぐられて、導かれて動きます。
椅子に座って、じっくり、よく噛んで、飲み込んで、自分の栄養にする方法とは違うんですよね。
そういう意味では、咀嚼するシーンが多い、味わい深い展示会でした。
図録でないかなぁ。
超欲しい。

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