チューニングの精度。

2018.9.8ビジネスの健康, 日々のこと

経済学者である岩井克人さんの著書を読んで、まるっと信用したのは、優秀な人たちが発表する経済予測が当たらない理由を「人は嘘をつくから」と書いていた(言っていた)からです。
最初からこの考えがあったのか、この考えがあったけれど言えるきっかけがあったのか、途中からこの考えに切り替わったのか、ご本人と会えたら聞いてみたいなー。
そして、優秀な経済予測をしている人たちは、「人は嘘をつく」ということも分かっているはず。
それでも経済予測を発表しなきゃいけないことへ、どうやって折り合いをつけているのだろうか。
何でこんな話をしているかというと、実はデザインも一緒なのです。
教科書に書かれるような正しい答えと、現実での正しい答えって、一致しないんです。
もちろん、教科書に書かれている答えは、基本となる答えだから知っておかなきゃ話にならないでしょう。
しかし、これだけでデザインが効果的に機能するかと言えば、ほとんど機能しないのです。
そのため、理想と現実のギャップをチューニングすることになります。
私が思うに、優れたデザイナーはチューニングの精度が高い人のことだと思います。
もちろん、チューニングのしようがないと判断するのも、大事な能力です。

コメントを書く