シロサギ。
2016.2.14日々のこと久しぶりに自然に近い場所の川へ出掛けた。マウンテンパーカーに軽くほこりが付いていたのを発見し、今年の冬になってから初めて袖を通したことに気づいた。昨年は調子が悪く、12月に低体温が発覚してからというもの、自然の中に歩を進めることを避けてきた。
朝にしていた家事もどこか機嫌が悪いまま進み、電車も遅れ、街中の雑音を鬱陶しく思ったまま、目的の駅に到着した。既に時刻は14時を回っていたが昼食を済ましていなかったので、駅近くのインド料理屋に入ったら、そこでも左右のテーブルには賑やかな声が響いており、ウェイターも彼らの相手に忙しく、暫くの間放って置かれた後、一番辛いカレーを注文し、掻き込むようにして食べてすぐに店を後にした。
自分でもわかるほど足取りには怒気を孕み、川に近づくにつれて、邪魔者がいるかもしれないと感じるのが強くなっていた。しかし、川が近くなり、側にある橋の上から確認すると人気がないことが分かり、少しばかりの安堵が生まれ、その安堵は川の音が大きくなるにつれて増していき、さっきまでの苛立ちは小さくなっていった。
驚いたのは到着した時だった。川に到着すると、人はいないのだが、代わりにシロサギが留まっていたのだ。何度もこの川に来たことがあったが、鳥がいたことはなかった。それも、よく見ると、少し遠くにもう一羽いて、つがいでいるのが分かった。
雲の隙間から陽射しがまっすぐに伸びているのも手伝ってか、どこか浮世離れしているような気分もし、数枚写真を撮った後、横になって浅い眠りについた。