ビジネスモデル。

2014.10.18日々のこと

そういえば、ぎっくり腰でお世話になった医者に感心した。WEBの口コミ評価で僕は選んだのだが、お世辞にも先進的でもないし、立地的にも恵まれているわけでもない、所謂「町医者」であった。しかし、受付で「一時間以上お待ち頂くことになります」と言われるほどの、人気振りである。
 
院内を見渡せば、爺さん、婆さんで埋め尽くされているのだ。井戸端会議のようでもあり、見知らぬ人にも話しかけているようでもあり、何ともフレンドリーな患者さんである。
 
しかし、なぜここ? この地区にはたくさんの整形外科があるのに、わざわざ立地としては悪い方に入るここがなぜ混むのか——答えは簡単だった。
 
送迎車が絶えず走っていたのだ。1台しかないようだが、到着してはすぐに出発することを繰り返しており、地区内であれば、やり過ぎなほどである。それでも、爺さん婆さんが車に乗り込んだと思えば、別の爺さん婆さんが出てくる。こりゃあ、休む暇がないわ。
 
そして、家にいては一人かもしれない爺婆も、ここに来れば「話し相手」が見つかり、足の悪い自分を送迎車が運んでくれる。都会に暮らしていると、孤独というのは、一番の敵になる。そこを上手いことケアしている医院。なるほど、こういうビジネスモデルもあるのだな、と感心した。

コメントを書く