そっとしておく。

2018.7.19心の健康, 日々のこと

「弱者」という言葉が苦手です。
おそらく、弱者になったことがあるヒトは、ぼくと同じではないでしょうか。
「弱者になる」というのは、「ぼくは弱者です」と言ってなるものではない。
決まって、誰かによって弱者にさせられるのです。
 
あまり言わないが、ぼくは持病持ちです。
生まれてすぐに腎臓病になりました。
子どもの頃、ぼくが病気でぐずると、「もっと大変なヒトがいる」と説教されたものです。
ぐずらなくとも、出会う大人全員が言っていたような気がしています。
(記憶の取り違えはあると思うけど)
 
この経験が、年齢や肩書きや立場を気にしない性格を作ったと言えるでしょう。
ヒトの言うことのほとんどは、そのヒトが作り出した偏見だということもわかりました。
この偏見に縛られているヒトは、ぼくに何もできないこともわかりました。
 
「小さな親切。大きなお世話」という言葉があるけれど、最近、この境目が分かったような気がしています。
正義を原動力にする親切は、大きなお世話になりやすい。
正義は大義名分になりやすく、行動の先にいる相手のことは、自分色に染めるようなものかもしれません。
戦争がそうでしょう。
 
親切には「そっとしておく親切」というのもあります。
 
もしも、弱者と言われるようなヒトと出会ったら、「そっとしておく親切」もあることを忘れないようにしたいです。
緊急性が高いのか、見守った方がいいのか。
完璧な方程式なんて、ないんだから。

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