一年前の話。

2015.7.12日々のこと

(一年前の話)
 
人生というのは±0で出来ているのだろう。
 
昼飯を食べようと思い、友人のお店に着くと、母親からメールが届いていることに気がついた。
 
兄が大腸癌になったという内容だった。
 
幸いにも早期発見により、内視鏡手術で既に退院したということ。しかし、僕らの家系はやはり病気とは切っても切れない縁があるのかもしれない。正直に言うと、僕らは「生き切った」という感を持っている。僕らというと語弊があるだろうが、僕が僕自身に思っていること、僕が兄に対して思っていること、一族のほとんどの者に対して思うことでもある。
 
ただ、唯一違うのは、姪に対してだ。まだこれから人生がある。切り開くことができる。幼くして亡くなったとして、その人生を全うしたという説があるが、そう思えるのは、だいぶ先になるだろう。今は健康だが、僕ら一族の血を引く姪のことが心配になってしまう。
 
もちろん、彼女はそれでも自分の人生を切り開く力があると信じている。
 
それがマイナスの出来事だとして、プラスだったのは、兄の病気の連絡を聞いた後だった。
 
興味深い話を聞き、その話をする人がとても本質的だったのだ。情熱もあり、考えることも忘れていない。おそらく行動も速いだろう。若さ故の勢いもあるだろうが、それを差し引いても、本質を掴んでいると思える人だった。この人は面白い。

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