遠回りが故に

2012.8.16日々のこと

先日納品した作品が、あるべき場所に置かれたとの知らせをもらった。B5程度のサイズに8ヶ月もの期間を費やしてしまったが、これまで培ってきた技術を集めたものである故、仕方のない遅作だったと言える。既に亡くなってしまった人の遺影を扱い、しかも僕はその人のことを知らないために、多分に僕の解釈が混ざってしまったはずだが、それでも情を動かすことができ、思い出を語ってくれたとのこと。以前にも書いたが、僕らはとても非力で遠回りな職業だ。だが、時として深部を掬い上げることができる。

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