「ヤコブへの手紙」を観た

2012.4.14日々のこと

クラウス・ハロ監督「ヤコブへの手紙」

優しさのある映画が観たいと思って手にとった映画だったが、それ以上に素晴らしい映画だった。どのシーンも美しく、かつ登場人物達の気付かぬ優しさ。たった70分弱に編まれた内容は無駄がなく、豊かであった。人はただ飲み食いをして生きていけば満足ではなく、役割を持つことで生(活)かされているということ。誰かから想われるということが、どれだけ人を生かしてくれているのか。社会の中で生きる人間にとって、理解されない孤独も深い闇に包まれてしまうが、誰からも必要とされない孤独の重さも比較出来ないほど人を闇に沈めてしまう。
 
「コーヒーもいれよう」
 
映画最後の台詞からも、その人の優しさが溢れていた。

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