生き物の話

2011.11.10日々のこと

原研哉さんのサイトを見ていて「人口推移」に関することが記載されており、疑問に思って調べてみたら、やはり同じ時間をかけて人口は減っていくようだ。人口増加の流れと、職業細分化の流れ、大量消費の流れは交わる所があるだろうが、「心の豊かさ」が述べられることも久しくなった今日が、人口減少の流れと重なっているのかもしれない。そう考えて見ると、過去になかったが、いつの間にか増えていった職業が再び消失している可能性は高く、搾取の結果の安価な大量生産・消費も緩和されているのかもしれないが、一方で搾取が加速されれば人口は減りながら貧富の差は広がるのだろう。しかし、その状況は過去の特権階級やヒエラルキーが明確にあった時代に戻っているだけなのではないだろうか。豊かさか、貧富の差か、いや、単純な二言論にしてはいけないのだ。
 
話は少々飛躍するが、僕の話は「理想論だ」と批判を受けることがある。けれどもその場合、批判をしている人には「理想と現実」という考え方が根底にあって、ということは「理想」と「現実」は異なるものという考え方をしているということだ。しかし、「理想」を考えているのは「現実にいる自分」であり、現実がなければ理想はなく、理想を考える自分がいなければ現実はない。と、いうことは、理想はすなわち現実であり、現実はすなわち理想なのだ。
 
話を戻そう。僕は人間の話をするとき、「人は人を憎む必要がない」ということと「全ての人がその人の方法論で幸せになることは出来ないのか」ということを考える。それは、貧富について考える時でも、人や生き物がいなくなる、死ぬというときでも同じだ。

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