離れた場所と時にいる人々

2011.3.12日々のこと

 不思議なもので、地震後、三田から徒歩で日吉まで帰宅し、ガス・水道・電気・作品・家族の確認をすると一瞬で日常に戻り、風呂に入っている間に洗濯をして、その後、仕事に取り掛かった。地震直後は電波が混雑して家族と連絡はとれないのはわかっていたし、繋がってもガスなどの諸々のことを確認しあって初めて落ち着くのもわかっていたので、炭水化物とタンパク質と脂質を摂取しながら自宅までの経路を探索して、排泄をしっかり済ませて徒歩で帰った。同じように徒歩で帰る人達での混雑も予想されたし、車も動かないので、大通りを避けたり、車道の脇を歩いていたら3時間で到着。道中は、バックパッカー時代のひたすら歩いていた時のことを思い出したり、停電からの日吉駅前の真っ暗な商店街がなかなか新鮮だった。そして、普段通りの土曜日が始まったのだが、社会はそうでもないのだ。

 しかし、震源地から離れたこういう場所や時にその人の本性がでるのだろう。享楽的もしくは悲観的になるのか、仕事を全うしようとするのか、家族の安否を最優先にするのかなどなど・・・。酒で紛らわすのは最後の最後にとっておいて、普段通り、僕はベストのベストを尽くしてみたくなる。

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