本当にやりたいことをやる覚悟を持てば誠実になる

2010.1.31日々のこと

 先日、結婚式に出席していた。披露宴にも出席していたが、一貫して、「エグチマサル」表記であった。少し関わらせて頂いたからという理由もあるし、新郎新婦が話の分かる人達という理由もあるが、一番の理由は「覚悟」である。

 こんな表記で出席していると「調子にのって・・・」と悪く思われる可能性が全くないとも言えない。しかし、藝術業とは縁のない人達と話をしても「普段何をしているか」という事は必ず尋ねられ、そうすると軽くだとしても必ず藝術についての話もすることになる。現代日本における一般人のほとんどは藝術業とは無縁であり、「藝術って必要ないじゃん」などと思われているのもわかっている。だからこそ、取り繕ってセールスするのではなく、真摯に自分のしていること、考えていることを話すことになる。

 すると不思議な事に、カタカナ表記であることを訝しく思った人達も、その名前を名乗っている者への評価を好転してくれたりし、そしてその時には私がどんな表記で名乗っていようなどと気にしなくなっているのである。

 つまり、最終的に人が他人に抱く印象というのは、その人の名前ではなくて、その人がどんな言葉を話しているかなのだ。加えて、美術家であるのならば、関わった造形物がなければ真の信頼を得る事はない。ちなみに、恥じる事はなく、私はこのことを親族にもし続けている。

 最後に、私が一般の人々の前にも藝術家として現れるのは、藝術が普遍的な美を追究する領域であり、全ての人々と向き合うということであり、それをするということを、私が本当にやりたいからだ(「やりたいこと」と「やるべきこと」については以前にも書いたのでそちらを参照して頂きたい。「本当にやりたいことは、その人のやるべきことになっている」このことは再び後日に)。

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