亡くなった人たちのお蔭。

2015.9.19日々のこと

良い意味でも悪い意味でも多方面でデザインが語られるようになったが、その中で「デザインとアートは違う」という話が出てくることがある。そして、その中で語られる印象というのは、「デザイン=依頼者がいるプロフェッショナルな仕事」「アート=自分の中で完結する仕事でも趣味でもいいこと」というような貴賎を見て取れる。
 
我々が、デザインができたり、アートができているのは、亡くなった大先輩たちのおかげであり、ルネサンス期のダ・ヴィンチ達が、手を動かしてものを作ることが卑しい仕事ではなく、貴い仕事であると認知させてくれたからだ。さらに、彼らが絵をかけたり、物をつくれたのは、石器時代に仄暗い洞窟で絵を描いたり、石器や土器に模様を描いてくれたからだ。もちろん、彼らだけでなく、和洋問わず、多くの先輩たちが動いてくれたおかげで、我々が仕事をできているのだ。
 
そのような中で、どうして、先のような言葉が吐けるのか疑問になるし、愚かだと思えてしまう。先人への感謝なしに、どうして仕事ができるのだろうか。

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