同じ人間。

2015.3.15日々のこと

『バガボンド』という井上雄彦さんの漫画が好きで、よく読んでいるのだが、37巻で出てくる「自分だけのものと考えれば、命に価値はない」というようなことを沢庵和尚が話していたことを考えている。
 
その通りなのかもしれないし、本当にそうであろうか、ということだ。現に僕は僕の命に価値はないと考えているが、家族を持っていようといなかろうと他人の命の価値は感じる。それは誰が何を言おうとも、最後には主観で物事は動いているからであり、実際に、家族がいるものは、自分が死んでしまったときに家族が路頭に迷うことを危惧して、自分の命の価値を見出すだろう。つまり、命それ自体に価値を見出しているのはではなく、命がなくなった後の危機のために命が価値あるものとして考えられることになる。
 
それと同じように、僕が僕の命に価値を見出さないのは、別のことの方が価値があると考えているからだ。最高の一枚が描ければ、この命を差し出したいと思ってしまうのだ。
  

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