自然である。

2015.1.4日々のこと

都会で感じる寒さと、自然の中で感じる寒さには大きな違いがある。都会で感じる寒さには、ピリっとさせる心地良さを感じる時もあれば、大抵は良いものとして感じることはない。一方、自然の中で感じる寒さは、体温を奪い、意識を奪い、呼吸を奪うが、その死の匂いがいつの間にか興奮剤となり、「生きている」という暖かな実感を与えてくれる。
 
陽の暖かさ、川の音、陰の奥——全てに目に見えない生き物が潜んでいるかのように、雄弁に語ってくる。そして、「ここがお前の居場所だ」と教えを受ける。
 
木は木を全うし、水は水であることを全うし、陽は陽であることを全うしている。人の気持ちではなく、この体に流れている命の大元が、次の動きを決めている。天があり、地があり、真ん中に自分がいて、作品が出来上がる。天だけでも、地だけでも、自分だけでも、作品は生まれてこない。土を耕し、手を汚し、作品が出来ている。そういう日が近づいてきている。時間を作って、自然の中に潜り込むのだ。

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