Archive for 2013.12

綺麗な水面のある岩

2013.12.25

生まれて初めて、岩を見て泣きました。どうってことのない、渓谷によくある岩ですし、目が乾燥していただけかもしれません。だけど、この人の横で死にたいと思えた岩でした。

久し振りに泣いた。それでも晴れやかな気持ちになったのかというと、よくわからないものだった。

綺麗な水面がある岩だった。

そういうものだと感じながら、慣れないものもあります

2013.12.25

生まれては死に、生まれては死に、の連続が人生なんだと、わかりました。

死別というのは、慣れません。

自然の中から徐々に車の音が聞こえるようになり、列車の音が聞こえるようになり、それでも歩を進めると、駅に着き、もう社会の中にいます。

自然の中に入る前から道中に想像の中で話していた、もう会えない人達。電車に揺られながらうたた寝をしている内に、またお別れです。

こういう別れを繰り返し、あはれの趣がわかり始めると、人生というものの悲しさを感じます。

あの岩は悲しいのだろうか、あの川は悲しいのだろうかと。

ジレンマのような

2013.12.23

山の中へ向かっています。今年か昨年か定かではなくなりましたが、「オオカミコドモ、雪と雨」を思い出しました。たしか、人間とオオカミの間に生まれた姉弟の半生を綴っていたのですが、姉は人間社会での生活を選び、弟は山の中での生活を選んでいました。

山に向かう道中、二人の人生が僕の中でも起きているような気持ちになりました。

山は冷たくて温かいです。人であることを意識させてくれます。社会は消費しながら情が生まれます。未来を意識します。

どちらが優れているということではなくて、どちらが合っているか、ということなんだと思うんです。

概念

2013.12.22

過去の作品のコンセプトを尋ねられると、けっこう困ります。つくっている最中はとても熱心に作り、これが全てだ!という気持ちであったりもします。

けれど時間が経つと、次の作品のコンセプトに支配されています。なので、過去の作品のことを語ろうとすると、思い出を話すような口調になり、「この作品が、あの作品と繋がっています」という言い方になります。

そして、自分でも、「あぁ、物事は分断されるのではなく、繋がっているんだな」と気付き、変わらないものと変わったものの差異を楽しみます。

概念をもっている以上、分断ということの方が難しいのだろうか。

マッサージ

2013.12.21

同じ商材を扱っても、作り手が異なれば、アウトプットの仕方が異なるように、同じお店のマッサージでも、人が異なれば、施術の仕方も異なる。

基本的な作法やシステムが同じでも、施術まで差異がなくなれば、それは機械にさせてしまえばいい。

人間がすることの意味って、こういった差異が生まれることだろうね。


 
うたた寝をしていると、夢の影響で、口元が緩む。先日、マッサージ中にうたた寝しているときも、口元が笑ってしまい、現実と混ざりながら、施術によって笑みが生まれていると勘違いされていないか、気になった。

勘違いされても不都合はないが、ちょっとした恥ずかしさは生まれるよね。